一覧連帯の農都共創

苗代づくりは日本独自の発想だった

4月から5月、高山の山肌の雪が溶け、残雪が織り成す多様な「形」を山村で暮らす人々は、代掻き・田植え・種蒔きなど農作業を行うタイミングを知らせる暦として活用した。
南アルプス兎と聖
それが「雪形」と言われるもので、種まき爺や種まき兎などに見立て名付けられたものだ。
もちろん現在の詳細な長期予報を含む天気予報など存在していない。
しかし折々に変化する山の残雪は、夏の気候や干ばつを教えてくれた。
山を守ることは農地を守り豊かな恵みを里にもたらす。
田んぼに水が張られ、山の雪形を綺麗に写り込む。
今では普通に行われる苗代づくり。これは日本独自の発想だそうですね。
そろそろ田植えシーズン。
欧米からのお客様が美しいと感じる瑞穂の国日本の農村風景が拡がる。
青田
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テレビのワイドショーで某コメンテーターが「農家は食べない米を作るな」発言が飛び出し炎上した。たしかに食の欧米化が顕著になって以降、米の消費は減っている。
だが2022年の米の収穫量は670万1000㌧で、前年比較で30万6000㌧と、農家は自発的に米生産を減じている。と言うか山村の耕作放棄が進んでいると見るべきか。
もともと農村、特に山村は生産効率の悪い農地を維持し、少ない食料を分け隔て無く村人で分配し、弱者を救いながら相互扶助で生きていた。都市のために村人は作物を作ってきたわけではないのだが、明治時代にとにかく農民を脅し生産を上げる「サーベル農政」が行われた。
生産第一主義の農政はここから始まり現在も変わらない。
とは言っても外国からの食料輸入の増減による猫の目農政は、農家の生産意欲を削ぐやり方だ。
米は制限無く作って貰えばよい!
国内で余っても食料不足で飢えている国は世界にたくさんある。
そうした国の一部の富裕層に回る金でなく、食料の現物を送れば良い。小麦でなくてもパンは作れる。飢餓が無くなれば平和な国にもなる。
食料を届けてくれる日本は信頼される国になるはずだ。

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