福田内閣で「消費者庁」創設の話題が挙がっている。
昨今の食を巡る不祥事は、末期的な上に食糧危機は目の前にある。残念ながら食問題は国民全体の課題であるにも関わらず、日本人の飽食や食糧破棄の状況にあまり変化が見られない。
各国首脳が集まった洞爺湖サミットでも、具体策は遠い未来の夢物語のようだ。少なくも国内自給率39%を上昇させない限り、日本の未来は無いどころか今の子どもたちは飢えに苦しむことになるだろう。
ではどうした良いだろう。
まさに「消費者」という言葉を再確認し、もう一度、食全体を見直すべきだろう。
自らを消費者と規定する人は「私は買う人、あなたは作る人」のみで、貨幣価値での判断しかできない。農村では食糧だけでなく空気や水やエネルギーを作り、地球生命を生み出していることまで想像できないのではないだろうか。
メディアで垂れ流される田舎の農泊や料理番組は、ドキュメントからバラエティになり農村は都市住民の一方的な憩いの場になりさがった。
これらの番組を見ている人も「生産者」とか「産地」と一括りにして農村が単なる食糧供給基地としか写っていないのだろうか。
水と食料の危機は目前に迫っている。
国民がグルメ道楽に興じている間に、世界ではたくさんの餓死者がいる。地方はまず自分たちの食糧を確保しよう。地域食糧安全保障の体制を作ろう。
田舎が生き残るためにブランドづくりでなく、都市と農村のフェアトレードのみで流通させよう。