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女性ノ活用で地域活性化!

 安倍首相は女性を「成長戦略の中核」として掲げた。まだ国内における女性の地位や雇用環境には相当な男女格差(家庭内では逆転しているかも)が存在する。企業で特別な環境と思えるのがリクルートで、男女の違いはトイレだけという。私の友人にリクルート出身者は多いがその女性比率も高く、「経営者」として自立している。
男女平等と言い出したのはずいぶん前の話だが、今も日本の世界男女平均度ランキングでは79位で先進7カ国最低だ。管理職に占める女性の割合は、わずか10数%しかない。
 地方における女性の社会参画はもっと顕著で、ちょっと前まで行政の女性管理職などは珍しがられ、酷いのは「女では話にならん」とはねつけられもした。田舎の集落では今も男性中心に集落内の物事も決定されている。
男社会の体制は明治以後の話。江戸時代もほんの一握りの武士社会で誇張されたもので、実際は女性側から三行半を付けて離縁もできた。
明治憲法で家父長制となり女性の様々な権利が奪われ、政治経済の失敗した今頃になって女性の復権を政府が旗を振るという構図ですね。

 全国各地を廻り地域活性化のお手伝いをさせていただいているが、本当に元気にある地域は「女性」が輝いている。地域では女性たちを全面に出し、男性はしっかり裏でサポートしているところが地域を元気にしているのだ。
 昔の田植えでは「早乙女」といわれるように女性が田植え仕事の中心で、男は牛馬で田お越しをする準備で、本番の田植えでは畦から苗を投げたりお茶の手配をすれば、タバコを飲んでいるくらいだった。機械化され、ほ場が大きくなった近代農業では女性の役目も変わっていくが、農村においても元々は平等だったはずだが、どこぞの一部地域の「夫家長制度」が蔓延したことで男は勘違いしたと言える。
 島根県の益田市匹見町の萩集落で、仲間からソォねえさんと慕われる齋藤ソノさんが代表取締役を務める「株式会社萩の会」(平成17年設立)※詳しくは私のレポートエコレポ「集落の元気を生産する」http://econavi.eic.or.jp/ecorepo/together/201)をご覧いただきたい。
限界集落となった集落の良さを子供たちに語り継ぎたい。良い形で次の世代に引き継ぎたいという思いで、ボランティアでなくキチンとビジネスとして成立させ、女性たち自らで就労の場を確保しました。
 兵庫県多可町八千代地区の女性たちが頑張っている「マイスター工房八千代」も同様だ。
 食生活改善グループだった会が、平成13年4月に遊休施設を蘇らせ、食材を全て使い切り、地域の伝統食を復活、そして女性と障害者を雇用して人を生かし切る、「もったいない精神」が随所にちりばめられた新たな地場産業として「マイスター工房八千代」(代表:藤原たか子)が立ち上がった。
メインは緑の山里をイメージし、縦に半割りした八千代産キュウリに卵焼き、カンピョウ、椎茸、高野豆腐というシンプルなもので、一見すると、寿司飯が少なくバランスの悪い巻き寿司ですが、食べると、何とも言えないキュウリの歯ごたえが絶品で、「一度食べたら忘れられない味」(藤原さん談)という「天船巻き寿司」。母親がよく作ってくれた巻き寿司の調理技術や行事食の伝承、地域食材の活用を考えた結果でした。「人よし、味よし、笑顔よし」の精神で、「味では絶対に負けないぞ」という気持ちと、お客様への笑顔の接客で徐々に口コミで購入者が増加、平成24年には、他の商品を含めて1億8000万円を売り上げる企業となり、平成25年の節分の前夜は徹夜で1万本作って売り切った。運営からスタッフすべてが女性の工房は現在従業員28名で地域雇用の受け皿になっている。

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