今月6日に発足したトラス英政権が所得税や消費税などの大規模減税を発表すると、ポンドが急落。内閣支持率も7%ともう崖っぷちだ。問題は減税や経済対策の財源を借金で賄うとした点である。
ハント財務相も「市場は今、持続可能な財政を求めており、減税のための借り入れは正しくない」と政策が間違いであったことを認めている。
だがこれは日本とは状況が違う国の話。
既に日本売りが急進する中で、政府が早急に行わなければならないのは、国民生活の安定であることは誰でも理解できることだ。
円安対策という一点に資金投入しても遙か先を見ている大投資家には効き目はない。
今手を入れる部分は、消費税減税の一点で良い。
消費税を国民に還元すれば国内経済は上向くと見る。
今国会で観測気球を上げて市場の反応を見ても良いだろう。
思い切った減税は国債の金利上昇や更なる円安が進むかも知れない。
株価下落もあるだろうが大幅な下振れはは無いとみる。
大手企業や投資家には暫く痛いだろうが、国民の消費マインドが上がれば、現在の危機的状況を切り抜けられる。
もちろん同時に中小企業や農林漁業向けの適正な財政出動が必要である、
春闘を待たず企業は今こそ内部留保金を大幅な賃金アップに回す。
製品の内製化や国内での新しいサプライチェーンを構築するとか手はあるはずだ。
日本の底力はある。
目先の対策ではなく元気に持続する日本社会を世界に見せれば、マイナスの円安や株安はプラスに転ずるだろう。