地方で必ず出てくる「人口減少」「少子高齢化」「過疎化」「商店街の衰退」「農林業衰退」「廃校」の六つ子の課題。もはや自治体だけでは対応できる状況ではないと全国の20%の行政がお手上げ状態です。
この「おそ松くん」たちは、本当に手が付けられないのでしょうか。
問題点はすべて地域の資源です。『ダメだ』の一言で思考停止するのではなく、「ちょっと切り口を変えてみる」既存のものを「ちょっと新しいもの」の考え方をしてみる。
ちょっとだけ立ち位置を半歩変える、裏から斜めから考察するだけで、必ず閃きがあるはずです。
◇地域には観光客の受入キャパがある
「観光を通じた地域の活性化を図るためには、観光関係者のみならず、地域住民も含めた地域の幅広い関係者が連携し、「住んでよし、訪れてよし」の魅力ある地域づくりを実践していくことが不可欠です」これは観光庁HPに書かれている文言です。
とは言うものの安部首相が声高に唱える「2020年訪日外国人旅行者を4000万人」は目先を追いかける施策で予算が偏っている。
さらにインバウンドを追いかける都道府県も、インバウンド観光客誘致に始まり、MICE誘致、大型クルーズ船誘致と経済だけ(およそ一般観光への経済効果とかけ離れる)を追いかける施策に税金を使っている。
市町村も「増田レポート」の呪縛から、妄想の人口増シミュレーションを作り、地方創生の言霊と墜ちてくる金に右往左往。政府がこれからは観光だ!インバウンドだ~!と叫べば地域コミュニティを保全という最も大切なことを忘れ、観光収入や企業の思惑に左右される金太郎飴の施策ばかりで未来を創る力を失っている。
住民の生活と直結する市町村が行うべき大切なことは、住民の暮らしを犠牲にしている近頃のオーバーツーリズムを軽減し、国民の暮らし向上に目を向けることだ。
◇地域には悠久の歴史文化がある
観光客誘致は「名物アピール」だけではダメだ。地域は悠久の歴史文化を有しており、訪問者から見れば、言葉、食べ物、景観、歴史文化、風土が違う異国の地ということを理解して欲しい。
さらに自分たちの日常の暮らしは、旅人から見ると面白いことが山ほどある。そして、その場所、その時間で「どことも違う」体験ができれば、旅人は目的地と定めてやってくる。
古臭い訴求力の衰えた観光資源に観光客はもう感動しない。しかし新たな観光資源は、その地の歴史や既存観光の中に多々あるものだ。
観光・ツーリズムの種はどこにでもあるが、その土地土地で全部違うし、他所の取組はその土地の風土でしか花は咲かない。
観光客向けに極上の経験をしてもらうには、
どうすれば、旧態依然としたビジネスモデルから脱却できるか。
どうすれば、時代の変化を先取りし、新しいことにチャレンジできるか。
どうすれば、夢を売る仕事になるか。