報道や各団体の提言も一時より減少したので、そろそろ取り上げたい。
そもそも地方創生とは何ぞや!
都市と地方の格差を作った根源を見直さず、金と研究者・官僚を配る地方創生ってありえるのか?
私は従来から江戸時代から続く様々な地方搾取の社会システムを変えないと地方は活性化しないと言い続けている。かつて竹下内閣で大小の自治体に係わらず1億円の大盤振る舞いをした「ふるさと創生事業」はろくでもない施設を乱造させ、多国間貿易の障壁を無くすとしたウルグアイラウンド合意(WTO組織ができた)の影響に対しても、我が国では国内農業を保護するとして2兆円を越す予算投入をしたが、当時はソープ・キャバレー以外、なんでもできると今では赤字か閉鎖した施設を地方に建てさせた。
この件はあぶく銭をもらった考えない地方自治体が「バカ」であるが、小手先では駄目だと先例が示している。
そのため、その轍は踏まないと今回は、研究者?官僚を地方に派遣するという。
はっきり言えばこれは地方統治ができない首長を横に置いて「お上の意向で伝達し支配する天領の代官」を各地に派遣するということだ。
東京から代官が赴任するということは、全国を一律の金太郎飴にしてしまう。あるいはミニ東京を作る政策である。全国でうちは小京都ですとPRしているところもある(飯田も一緒か)が、決して京都には勝てない。だからリトル東京も同じことだ。
「地域の特性に即した地域課題の解決」と政府は言うが、東京にいる御用学者や官僚の方々が本当に地域を理解してくれるだろうか。
地方への人の流れを定着させるには、社会システムの制度設計をしなければいけない。単に田舎志向が増加しているからと乗っかる施策では持続しない。
先ずは規制強化だ。
数々の規制緩和は地方や雇用にダメージを与え続けている。
だから地方でしかやってはいけない仕事とか、大手は参入してはいけない業種を作るべきだ。
次が税制改革。
地方の所得税を安くする。
地方の遊休の農地、空き屋、空き店舗などは税金を増額する。増額で得た分は活用している農地や施設の税金控除に廻す。
そして次がローカル鉄道とバスの無料化だ。
この程度の話はドラスティックな変革とまではいかないが、地方再生する一歩となるはずだ。
後は各地方自治体の力量次第。大枚をはたかなくてもできることは一杯ある。
地方を暮らしやすくするのは大手量販店やコンビニを呼び込むコトじゃないし、活性化施設を建てることではない。
地方創生は、地方が賢くなることが必要だ。そのためにもっと学びましょう!