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ワーキングホリデー飯田

平成10年より始めた飯田型ワーキングホリデーは「農村まるごとトラスト」をコンセプトに、農村の悩みと都市住民の願いをマッチングさせ、互いを大切なパートナーとする関係づくりに価値を求めました。
農業や農村に関心を持ち真剣に農業をやりたい、就農を考えているが手探りで何も解らない都市住民と、繁忙期の手助けや後継者の欲しい農家を結び、都市と農村住民双方の互いに足りないところを補い合う本事業の特徴は、観光もしくは体験料金が生ずるものとは一線を画し、援農から縁農に結びつけ、地域との深いつながりを構築していく中で、最終目標として定住促進に結びつける施策としたかったのです。
あれから既に24年、32名の参加者から平成19年には560名と増加。私の手を離れたワーキングホリデーはマイナーチェンジをしつつ、平成25年も400名弱の方が全国各地から飯田へやってくる息の長い施策となりました。
本事業で重要視したことは「農村観光ではない」が「田舎リピーター」を確保することにあった。だからこそ農業体験料を取らないかわりに労働賃金も払わない。宿泊や食事は作業農家に限るが料金は取らない等、経済行為は一切発生しないという仕組みにした。
このことが長期施策となる最も重要なコンセプトの一つであったと思う。もう一点は受け入れする農家。年間農作業の中に受入を組み入れる農家が増加し、無くてはならない事業となったことや他人を家に泊める「房舎施(ぼうしゃせ)」の精神に包まれ、何より農家から事業を支持されたことだろう。
 実施当時の古いアンケートを見ると参加者と農家の双方が100%の満足度であることも持続する施策の一因でもあります。
ワーキングホリデーは地域創発の「平成の結い制度」です。
その定義は各地域の創意工夫により変容するでしょうが、重要なことは参加者が「ここに来てよかった」「また来たい」と思わせる気持ちよい地域に変えることで、華美なもてなしでなく農業や地域に誇りを持つことであり、行政は地域を変容させる仕組みを構築することです。
このワーキングホリデーの成果を参考に数年前、青年たちが地域課題をサポートする「青年地域再生協力隊」を農林水産省や総務省へ企画提案していたところ、2009年の春に「田舎で働き隊」(農林水産省)と「地域おこし協力隊」(総務省)の施策が創設され、多くの青年たちが農村へ入り地域活性化に寄与するところとなった。これも国にすると息の長い事業になりつつあります。
 まもなく飯田の獲秋。ワーキングホリデーは下記HPでいつでも募集中です。
 皆様も一度飯田の秋を、農村を味わってみませんか。
 http://www.city.iida.lg.jp/site/waki/about.html

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