一覧たび談

日本の寄付の思想

数年前にマイクロソフト創設者のビル・ゲイツが何兆円の寄付をしたとメディアで大騒ぎしたが、米国は寄付社会でもありボランティアも貧富に関係なく普通に行われている。
米国建国からのフロンティア精神は、昨今の「オバマケア」と呼ばれる医療保険改革法に対して「自分のことは自分で」と考える米国民も多く議会での対立や、地区の公的機関への寄付や様々なボランティア活動への参加率の高さから自主自立の精神性が伺える。
顧みて日本では、その善行には見向きもしないで株主至上主義の金儲けだけを輸入した結果、寄付行為自体を毛嫌いする企業人や富裕層がバブル期以降に増加して、本来の「徳を積む」はいつしか「自己利益」に変化してしまった。
かつて日本の地方都市を支え発展させたのは、その地で生まれ育ち、いずれかで経済的成功を成し得た人物が「徳を積む」(儒教的概念か?)という精神で地域へ社会貢献として、インフラ整備や地方での事業投資、文化・教育事業を行ってきたからだ。
いわゆる「施す」文化が根付いていたが、昨今は創業者から引き継いだ経営で、自ら成し得たものでないことが多く、しかも創業者と違い大都市育ちのため、創業者のふるさとに対する特段の意識もない。
とは言っても企業の国際化に伴い、欧米の「企業市民」という考え方をしないと企業への投資はおろか取引に支障が出るため、進出した地域で社会貢献活動を始める動きが活発となってきている。
また中流意識だけは80%を越える国民は「公共・公益は税金を使うことが当たり前」として、寄付やボランティアに対する積極的な行動は少ない。しかし阪神淡路大震災以降、考え方が変化する兆しが見られ、災害義援金などへの寄付行為や若者を中心にボランティア意識が高くなっている。
「倍返し」も良い意味でなら結構だが、近頃は小学生の中で悪い流行語になっている。
イジメの倍返し、いけないことの倍返しが流行るようでは、大人の責任だ!
もう私を含めて55歳以上は、早めに引退して若者に任せるのも良いんじゃないかな?
バブルで恩恵を受けた60歳以上は社会に倍返しの寄付や社会貢献をしましょうよ!!!

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