7月中旬に北海道を訪れました。
北海道は日本の食糧生産基地ですから都道府県での食糧自給率は200%
全道で穀物と畜産を中心とする基幹作物が作られています。
米、小麦、二条大麦、ジャガイモ、大豆、小豆、いんげん、えんどう、甜菜(砂糖の素)、蕎麦、かぼちゃ、トウモロコシ、たまねぎ、長ネギ、白菜、キャベツ、ほうれんそう、大根、人参、長芋、メロン、アスパラガス、ぶどう、牛乳、バター、チーズ等、挙げればキリがなく皆さんの食卓に上るものばかり。しかも生産量日本一の作物がずらりと並びます。
そしてその作付けの景観は、訪れた方には分かると思いますが、見事なほど美しい!
人為の美、生産の美は訪れる旅人に新鮮な食べ物として提供されるだけでなく、癒しを提供してくれます。
さてこれら主要品目は、今回からのTPP交渉でどのような決着が待っているのでしょうか?
完全に関税撤廃がされれば北海道の農業は間違いなく大打撃を受けます。
北海道の農家の生産意欲を削いでしまったら、穀物と乳製品はほぼ国内産が消えると言っても過言ではありません。
食料という“命の源”と工業製品を同一経済上で論議しても良いのでしょうか?
経済を良くして雇用を発生させるとのことですが、その雇用も生活保護費より安い賃金の非正規労働者を増やすばかり。
北海道の農業が潰れるということは、素晴らしい景観と豊かな食を売り物とする観光も同時に潰れるということです。
これは全国の生産者も対岸の火事ではない。
だからJAは反対の旗を振っているか?
組織としては組合員の生死に係わることだからとのスタンスでしょうが、地域の農業に投資せず海外の大ヘッジファンドになっているJAですからねえ。
考えどころですね・・・。
本気で農家を守るなら良いですが、組織防衛をしているように感じてしまう。
つまりTPPの話以前に、地域振興を農業振興をやってきたか?疑問符が付く単協や経済連です。
じゃあどうしろというのか!
読者の皆さんは、早速の答え(特効薬)を処方しろと言うでしょうね。
昭和のバブルからずっと地方を切り捨ててきた。
農家自身も「こんなところにおっても駄目だ!」「農家にだけはなるな!」「農家の嫁には行くな!」と後継者を潰してきたでしょう。
地域や農業の誇りすら捨ててきた。そんなワガママ患者には、はっきり申し上げて特効薬はありません!
消費者の皆さんはどうか?
呉越同舟(笑)
日本が飢餓時代に入らないと分からないでしょうね!
農村が守っているものは
あなた方が吸っている空気です。飲んでいる水です。食べ物です。美しい景観です。日本の文化です。
そして日本という国なんですよ!
一人一人が自覚すれば食糧自給率は上がるし農家もやる気が出る。日本の豊かで美しい景観や文化が保全されます。
まずは、あなたの日常生活や行動です!