一覧たび談

生涯学び続ける

「冷暖自知」という禅の言葉がある。「遠回りに見えるが体が覚えたことと頭の知識ではまったく違うと言う意味だ。
例えば現在のIT教育は、タブレットの使い方を教えているだけで、答えは「タブレットの箱の中」に存在しているだけだ。これでは電池が切れたら何もできない人間が育つだけである。
道具の使い方しか教えられなかった人間は、道具がなければ何もできない。
多様な体験から獲得から個人のパーソナルが確立していく。
自分の幼少期を思い出していただきたい。
地方であれば野山を駆け巡り、四季折々を体験してきた。もちろんその体験は学校の授業に存在しないものだった。
まあ私の場合は時々、学校へクレームが入り、そのたびに親が頭を下げていたのだが、生きる力や知恵、友愛を育んだのはそうした現場であった。
******
高校生までに経験・体験しないと一生、そのコトと無縁になると言う。
他人を殴れば自分の手も心も痛い。
他人を妬んだり、憎むと自分の心がねじ曲がり不健康になる。
他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれている。これらのほとんどが不健康になってしまう要素であり、幼少からの生きる力を育んでこなかったことによる。
中学では「深みのある大人」になるために、「触れる・感じる・表現する」ことを教育の根本に据えているはずだが、どうなっているのだろう。
五感を使った学びは一生涯しなくてならないし、特に子ども達には日常からあらゆる場面で五感を使う仕掛けを作って欲しい。
自分の子どもには是非、様々な体験や経験をさせて伸びやかな心を育んで欲しいと願う。
一貫した学び

Pocket

コメント

QRコード