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おとり屋の「まご女将」

高知県四万十町に来ています。昨日は午後からの講義を終え、農家民宿「おとり屋」に宿を取りました。「おとり屋」は四万十川の鮎の友釣りで使用するおとり鮎を販売していますが、平成17年4月に民宿として野並郁夫・八代意(やよい)夫妻が

オープンしました。

昔は呉服と酒屋さんだったそうで、昭和11年に完成した建物は、郁夫さんの兄弟で慶仁さんが徴兵される前に建てていましたが、完成した時に家を外から一周し、入ることなく戦地へ赴き二度と帰らぬ人となりました。

ご夫妻は、家を建てた思いを残すために、荒れていた家を農家民宿として復活させたのです。

この建物は文化財級です。陶器(お茶碗の大きなもの)の野天風呂も最高で、2階の古風な窓からは四万十川の流れが望めます。

このシーズンは天気や川の様子ですが、夜は「火振り漁」を見ることができます。

「女房と一緒になっていなかったら、こんなことはしなかった」との郁夫さんのつぶやきに奥さんは照れていましたが、何ともアットホームな民宿です。

オープン初年度、来てくれるかどうか半信半疑だった夫妻の思いは届きました。5月の連休に初めての宿泊予約が入ったのです。

「本当に嬉しかった」と郁夫さんは当時を振り返りポツポツと話してくれました。

県職員の手を借り夢を実現したのですが、昨年、郁夫さんが病に倒れ思い通りに動けなくなり、開業後、最大のピンチが訪れました。

そして3月、夫妻の思いを繋ぐ若者が「おとり屋」にからやってきました。

お二人の孫の田邊真理奈さんが西土佐から「おじいちゃん、おばあちゃんの手伝いをしたい」と高校を卒業してすぐにやってきたのです。まさに「天孫降臨」と言ったところでしょうか。

ご夫妻は「これほど嬉しいことはない」と手放しで喜んでいますが、そのきっかけは、自ら民宿開業という行動をしたからに他ありません。

郁夫さんは病気のため今は全く手を出さず任せきりだと言います。

真理奈さんは「五ヶ月やってきて、忙しいけど楽しい。いろんな人に会え、話ができるのが良い」と笑顔で答えてくれました。

ツーリズムや農家民宿の担い手も高齢化しつつある中で、この継承は私の知る限りで初めてのケースです。

たぶん全国のツーリズムに新たな1ページが開いた瞬間だと感じています。

学生時代から友人の相談役を担ってきた18歳の孫が、今、一生懸命、頑張って民宿を盛り上げています。

その「まご女将」のブログhttp://ameblo.jp/otoriya/をみてやってください。

そして訪ねてください。きっとあなたも「おとり屋」の温かい方たちのトリコになること請け合いです。予約は、0880?23?0655

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