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土着する・アラハバキ妄想編―東日流外三郡誌1

「東日流外三郡誌」はほぼ偽書との判定がされている。その要因は原書が消失していることが一番だが、何度も復刻する中で、改変されている天だろう。特に歴史の実態と辻褄の合わない部分がありすぎるのだ。とは言うが古事記や日本書紀でも歴史改変は行われている。
東日流外三郡誌(寬正写本)
記紀は天皇家の公文書と言いながら、実際は天皇家を正当にしつつ、自らの氏族を正当なものにして言った偽書ではないか。
日本神話では天津神は「高天原の神々」の総称だ。かつ上位に君臨する神は『古事記』で創作されている。あくまで神話世界の話だが、ウソ~信じられな~い!なのだ。
それなのに、なぜ記紀は正しく東日流外三郡誌は偽書なのか?
もっとも簡単な説明は、「公」の文書である記紀は本物、地域の「私」文書は嘘ということだ。
ちょっと待てよ!では日本の『公文書』は本当に正しいか?
どの時代であろうと権力者の都合で「歴史は書き換えられている」ことを忘れてはいけない。
ついこの間のA政権でも平気で文書改竄をしているではないか。
公に近い私文書に諏訪円忠(足利尊氏にスカウトされた秘書官、諏訪大祝)が編纂した「諏訪大明神画詞」がある。公ではないが諏訪大明神を建御名方と見事にねつ造した犯人だ。
まあ古事記の国譲り自体がねつ造なのだから、それを参考に編纂した「旧事本紀」を元に、さらに諏訪家の正当性を混入したわけで、「東日流外三郡誌」と同じように矛盾、ほころびがある。
「諏訪明神と守谷氏」で書いているとおり、明神が洩れ矢神に勝利し諏訪の神に成り代わったわけだが、明神が建御名方であるとは「画詞」以前は一切記述がない。
他人の家に勝手に上がり込んで、追いかけてきたもの(武御雷神)に「ここから二度と動きませんから許して」などと言うのを家主が黙っているなんてあり得ないでしょ。即110番に電話だ。
優秀な事務官であった諏訪円忠は、上に忖度しつつ我が諏訪大明神の格式を上げようと画策したのだろう。しかもこの円忠は、神話の名だたる神を全部、集めちゃう荒技で格式アップを狙っていたのだ。
こんな時代から日本の官僚の原型が見えてくるから情けないものだ。
***
さて話を「東日流外三郡誌」に戻そう。
「三郡誌」によれば、津軽地方に最初に定住したのがアソベ族で、その後にツボケ族が渡来してきた。どうやらこの種族が「三内丸山」の縄文王国を築いたようだ。
この一族はシュメールから追われた一族だと、作家の高橋克彦は「龍の棺」「新龍の棺」で書いており何とも面白く納得させられる面がある説だ。太古のシュメールの時代、牡牛と龍のエイリアンによる地球の覇権を争う戦争があり、牡牛が核爆弾を使用(これはデニケンが言ってたかな)した。カッパドキアは地下シェルターであると物語で展開している。と言うことはアソベ・ツボケ族は大陸を追われた龍の一族である。
「津軽無常抄第三」には「神の崇拝は海と山にして、日を男の神、月を女の神とし、星を子の神に配し、川を聖なる親の神とせり。津保化(ツボケ)一族はかくして天然を尊び、その祭祀は今に遺れる石神信仰なり。たとへば海辺の珍石、川辺の珍石を神棚に祀りて是を神とせるは今尚遺れる信仰なり。山川海辺の石を形像よき珍石は神よりの授けものとして崇むは津保化一族の習へなり。亦土をねり、よき人形を造り焼き固めて亡き親を偲ぶ崇行もあり、これをイシカホノリと称しける」とある。イシカホノリとは古代の石神信仰であろう。
「三郡誌」の東日流荒吐神誕抄には、「荒吐神とは支那に起こりし崇神なり、荒吐神は安日彦長髄彦二柱の東日流落着に起源せる邪馬台国の末路なり。依りて民心深く入りて今尚崇むオシラ、木火土金水の五神を崇むゴミソ等の起源は荒吐神の継崇なり」と書かれている。
まぁつまり龍の一族が日本まで逃れ、津保化(ツボケ)族は津軽を中心に海側(海彦)に定住し、アソベ族は岩手県から秋田県の内陸部(山彦)が定住した。古文書に登場する「安日彦」はアビであり、後の安部一族である。岩手県の安比(アッピ)スキー場は、その痕跡をはっきりと残した例だろう。
二族が古代縄文王国を築いた後に、安日彦と長髄彦の二柱が流れてきた。これこそ出雲と諏訪から追い出された二つの出雲族とみることができる。
因みにヒンドゥー教の神話では、悪竜アピがインドラに退治されており、素戔嗚命に退治された八岐大蛇と話が被る。いやいや同じような国譲り展開(いや天界)の神話である。
こんなSF映画もあった。ヤマタノオロチはキングギドラの上を行ってるし、退治するのは日本武尊のヤマトタケルだ!神話が誤解されちゃうよね。
これは素戔嗚でなくヤマトタケルのSF映画

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