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ポスト・コロナの地方観光づくり-人は噂で動くもの-

北海道そして北九州の動向が心配だ。東京や大阪といった大都市ではどうなんだろ?
情報が霞の彼方だと、良識ある発信者でも、どうしても尾ひれの付いた情報が駆け回る。
人は噂で行動変容するのだ。
残念なことにSNSを中心にコロナ関係のデマやフェイクが流れることで閉店に追い込まれた飲食店が、我が飯田でも起きてしまった。
人の噂は口コミだから当然、伝言ゲームのような拡がり方をする。特にデマも含め悪いニュースは良いニュースの数倍速度で拡散するのだ。
しかし「あのまちは人が親切だよ」とか「あそこの食事が旨かった」と耳に入れば、訪問してくれる可能性は高まる。
美味しい店に人が押し寄せるように、地域の良い噂に敏感な旅人がやって来るだろう。
はじめは異文化体験から入ってもらうのも良い。
しかし単なるインパクトのある驚きで終わらせないことが大切だ。そこ期待を超える感動と共感が伴わないと再訪はない。
旅人が地域のコアに触れる機会をどのように、旅の中に忍ばせることができるかが重要だが、地域が認知されていなければ話にならない。
小規模であまり知られていない地域はもちろん、たとえ世界遺産であろうとも、ニーズのある人に届く情報発信が大切なのだ。
今は知られていない地域資源でも素晴らしいものはあるはずだ。小規模観光地では特に、古くて新しい生業や文化をベースとした観光が良いだろう。
今は外へ遊びに出られないし、宣言が解除となってもまだ自粛ブームは続く。
よえにWEB上で、地域オリジナルの面白さを如何にして商品にするか。そしてどのように伝えるかが重要となる。既に観光はWEBを主戦場となっている。
優位に立つには「旬感のコンテンツ」づくりも良い。その時、その場所でなければできない経験を企画するのだ。
そして旅人が達成感を覚える仕込みをすることだ。
地域をスマートフォンに例えてみよう。
本体(地域)は基本動作(風土)をするもので、地域哲学のプロダクト・アウトをする。
そこに個人の好みのアプリ(宿・食・体験など)マーケット・インの手法で、使えるものを組み込み、地域をオープン化するという考え方をすれば良い。
旅人が自分で多様な楽しみや滞在方法を選択できるとなれば、多彩な観光の組み立てもフリーになり、自分でオリジナルの旅を創ったという達成感を旅前に獲得できる。
現地での経験が自分の想像どうりかそれ以上であれば、さらに満足感を得ることになるはずだ。
この行為が観光客の地域シンパシーに繋がる種となり、リピーターやサポーターとして花を咲かせたいと感じるようになれば幸いである。

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