ある自治体首長がわたしのところに来て一言。
「うちはコンサルは使わない。職員に全部計画させる。コンサルはどこも一緒の文言で使ったものはすぐ判る」「大手コンサルタントは全国どこでも使うフォーマットで、自治体名を書き直しるだけだ」と。
「お前はコンサルだから使わない!」とはっきり言えば!
そして使わない代わりに、自分が目立つパフォーマンスができる「国とのパイプがある。こうゆう著名人と友だちだから」と自慢話が出てくる。
終いには、自分はだれも頼まずやってきた等々・・・いつの時代の話だ。
しかし、この首長は勘違いしてる。
じゃあ現状の自地域のことを理解しているかと言えば知らない。
たしかに地域をろくに調査せず計画策定するコンサルはいる。
理想だけ掲げて契約が切れたら知らないというコンサルもいるのは事実だが、地域によって施策を変える私のようなやり方を理解していない。
◯◯大学を卒業してエリートコースに乗った方には、現場主義でボトムアップしてきたものの苦労は判るまい。
職員に全部やらせるのは正しい。しかしできる職員を育てているか?
職員数を減らしルーチンワークだけをやらせている自治体で、どれほど生きた計画ができるか?
否だ。職員のレベルアップを図らずにより良い計画は施策はできない。
もっと勉強をしてもらう環境作りが必要だ。研修費を削るのは簡単だ。
しかし内向きとなった職員は現場と乖離する。
首長にとって都合の良いイメージだけで施策を創り住民のニーズと離れていく。
上から眺めていても潜在する本音の住民ニーズと乖離した施策しかできない。
住民本位でなく自分本位(選挙で勝つ)の考えに陥っている首長たち。
目立つために実行するのは派手なハード事業だ。たとえ将来の自治体財政がどうなるかなど考えていない。
自治体が一番税金を投入しなければならないのは『人づくり』だ。