すっかり葉の散った木の枝に残るオレンジ色。写真の趣味にしている方々には魅力の素材だ。
「残り柿」と書くと宮部みゆきの時代小説を連想する人もいるかもしれない。
飯田は市田柿という干し柿の産地で、地域にはたくさんの柿の木がある。
枝の高いところに残る柿は、高くて収穫できなかったわけではない。わざと残しているのだ。
これは天の神様に、これは鳥たちに、動物たちにと
そうなんです。
柿に限らずりんごなど、すべて自分のものではなく、鳥たちとも分け合う農家の優しさ
?一年の糧を与えてくれた自然に感謝して残すのです
残り柿は昼間に鳥たちが啄み、夜は小動物たち、山に近いところでは熊もやってくる。
冬ごもりに備える鳥や動物にとって、年越しのご馳走
この古来より自然との共生が身近に残る田舎。
今年は熊の射殺などで批判されたが、もともとの農村は鳥にも動物にも温かい。
こんにちは。 先日 メトロポリタン秋田での、農業シンポジウムに参加いたしました。
話の 鋭いメスの入れ方に、気持ちよささえ感じました。
講演会を後にする先生の後ろ姿を見かけ、躊躇しながらも、足を引き止めていました。
歩道の真ん中でありながら、私の話(さくらんぼの)耳を傾けていただいたこと、とても感謝していますと同時に、言葉を交わせたことに感激していました。
こちらの写真。
ガツンと冷や水をかけられた思いになりました。
私がいままさに考えていたコトと反対の行為に。
残り残さずもぎ取ってやるー、とは、いかに人間のエゴかと。
とは言え、加工品になり農家、いや秋田の農業が変わっていくならいた仕方ないと割り切る、据わった腹も必要。
ですが、この写真から感じ取りました太古昔からの自然との共存というメッセージ、しかと受け取りました!
お会いできましたこと、深く感謝しております。
NPO秋田健康支援管理局 武田 友美
先日はありがとうございました。秋田県は作物を作り売るという行為だけに目がいっています。
講演会の中でも強調したのは、自分たちの本物の豊かさを暮らしの中から取り戻して欲しいということでした。
生活の中で産業は大切です。でもすべてがロボット化されたところで人間の姿が見えないのでは、本末転倒です。
人が人として生きるために、そして子どもや孫たちに良い未来をつなぐのは今の大人の使命です。
私はずっと歴史文化に学びローカリティな社会を創造していきたいと思っています。
小さな循環から小さなコミュニティからもう一度社会を見つめ直す時期がきていると思います
とは言っても生活の糧を得る必要がありますからその智慧は出し続けないといけませんけどね。
サクランボもいよいよシーズン間近です。
今年は寒さが長引いた分、開花も遅れています。
そんな中、先日農家さんを訪れたところちょうど蜂を飛ばしながら、
受粉作業に大忙しでした。
暖かくなければ飛ばない蜂、そして勝負は開花の数日。
一生懸命働く蜂をみながら、農家さんがぽつりと。
「初めはこんなこと思いもしないでいたが、
毎年こいつらは子孫を残すために一生懸命なんだ、
それだけをがんばっている。
そんな姿をみでれば、寒い時は巣箱の周りに囲いをしてあっためてやるんだ…けなげでよ。 それを人間が利用してるんだけどな…」
自然の恩恵、いのちの営みまでをも感じとられている農家さんだからこその説得力のあるそんな言葉に、この土地の人々の暮らし、自然、やはり私たちを育ててくれた、変わらない人々のあたたかさ、まるごとが大事だなと、改めて感じます。
10、20、30年後にも変わらず、私が覚えているふるさとがありますように…
そのために、できる事から、やってみます。
武田友美