一覧たび談

自然食泊「愛里」石田賀代子さんの地域づくり

7/27の午後、阿智村コミュニティ館にて、グリーン・ツーリズムの研修会。

メイン講師は岐阜県郡上市明宝で、民宿を営んでいる石田賀代子さん。下伊那農業改良普及センターが研修会をしたいが良い講師はいないかとの打診があり、石田さんを推薦。

暑い中、夫婦で岐阜から駆けつけてくれた。

私は、前座を務めさせていただいたが、過疎高齢化が進み地区に人がいなくなることやツーリズムの後継者が不足しつつある現状を説明しつつ、山間地域のグリーン・ツーリズムは定住型ツーリズムを目指し、子どもたちの働き場所としての基盤を作らないといけない旨の話をさせてもらった。

?石田さんは農林水産省が選定した「農林漁家民宿おかあさん百選」のひとり。南信州にも3名が選定されているが、その第一期に選定された方だ。

石田さんの話は、私の話の具体的な事例。四男が家に残り継いでくれたこと、その嫁さんがやりたいと言ってくれたこと。それは数十年の自分自身の行動の結果であった。

元々スキー民宿として開業していたが、あるとき、いろいろなことに気がつく。

○知らないことが多いけど相談する人がいない

○同業者が共同購入すればメリットがあるはず

○同じ地域の同業者とは共同戦線を張るべきだ

○お客がたくさん来てくれる地域にしないと自分の処にも泊まってくれない等々

そこで自分で行動するしかないと同業の女性たちに声をかけた。

この気づきと行動が極めて大事な点だ。

それは、

?同じ地域の同業者は仲間だ

?地域を良くしないと自分の民宿の泊まり客も減る。まず地域を良くしなければいけない

と結論付け、誰かに頼んだりせず自分が行動に出たことだ。

◇仲間と話をすることで気づく

集まったメンバーで茶飲み話をするうちに、自分たちが地域のことをほとんど知らないことに気づく。そして皆で地域を歩き自分たちで情報を収集し、発信をしだした。

※誰に言われたわけでもないのに客に情報提供したいというホスピタリティの心が地域資源の再発見へ向かう

◇料理の持ち寄りが、民宿の食事を共有し多彩に

これもネットワーク。仲間が集った成果。互いの良いところを共有し、地域全体で魅力づくり

?石田さんはさらにとても重要なことを語った。

あるとき一人暮らしの高齢者宅に行き、そこで一人寂しく会話のない生活をみたとき、自分は将来そんな寂しい暮らしはしたくないと思った。だから子どもが跡を継いでくれるために頑張ったという。

 過疎高齢化をこのまま放置すれば、飯田下伊那の山間部には一人暮らしの超高齢者しかいなくなる可能性は大だ。

 だからツーリズムと言うツールを使って、若者が定住できる環境を作らなければならない。

一人一役、自分ができること、やりたいことを、まず自分から行動しよう。一歩を踏み出さなければ現状は変えられない。

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