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旅に出る動機付けが必要

最近は毎年同じ場所に旅をする方向に変化しているが、日本人の旅は行き先が毎年変わる傾向が昔からあった。
弥次喜多道中ではないが「旅の恥はかき捨て」と道中ではハチャメチャな行動で、他人の迷惑も考えない日本人観光の傾向は、昭和時代まで続いていたのである。
膝栗毛3
そうした旅人に対して観光地では適度に合わせつつコントロールしてきた。
現在はどうだろうか。
旅人の傾向が変化しつつあるのに地域や宿泊施設の変化があまり感じられない。インバウンド客も増えて、施設の都合で顧客を無理やり振り回している可能性もある。
大事なことは自らの施設が魅力を発揮する仕込みを企まないように演出(企むが客は分からない)し、観光客が自らの意思で再度選択してもらうことに注力して欲しい。
地域の都合でコントロールしようなどと考えてはいけない。
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旅はそこに行きたいとする動機付けが無い限り始まらない。
エンドユーザーに情報が届かないと「その地域は存在しない」ということに気づいてほしい。
まずは旅って楽しいよ、美味しいよ、こんな素敵なところがあるんだよ~!と情報発信をこまめにしないといけない。かつては旅行社にパンフレットを置いてくるセールスだったが、現在は多様な情報発信が可能なので、色々と模索すると良い。
観光客が来ないのは、人気の観光拠点や飲食店、道の駅など立寄施設がないせいだ。我がまちにホテルを誘致しよう。地方創生で観光施設を作るべきだ!と地元議員や住民から首長は突き上げられることが多々あるだろう。
巨額な税金をかけた施設は開店初日がピークで、一年を経過した頃には客が半分しか来ないなんてことがあり得る。
施設は税金を投入する上で費用対効果が薄いということだ。
観光事業を持続させるには、地元の人たちがどれほど参入できるが重要だ。
では地元住民に参画して貰う具体策はなんだろう。
まず地域が有する既存資源を最大限活用させることと書くと「体験プログラム」の整備だ!と短絡的に考えがちだが、次のように考えてみたらどうだろう。
飲食店は地元密着の食堂があるので、そのマップを作れば良い。
飲食店が少なければ、農家など解放した縁側カフェもよい。
縁側が無くても庭先や果樹園の樹下にテーブルを用意すれば受入ができる。
お茶
廻りに野菜畑や果樹園があれば、そのまま青空直売所とすれば良い。
その時々の農作業の体験ができれば、則体験コンテンツとなる。
青空直売所
訪問客の記憶に残る地域を創るには、客が過去に体験や経験したことよりインパクトある経験、五感を震わすような体験がものをいう。
繰り返し思い出しドーパミンが出るようなエピソードは絶対であり、リピーター客を創出する一番の仕込みである。

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