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食糧安保は国の根幹

中国は「夏」の時代から国による食料備蓄を積極的に行ってきた。
河南省浚県にある隋・唐時代の国家食糧庫である「黎陽倉」では、84カ所の倉には成人8万人の一年分の食糧に相当する1500万kgを超える食糧を貯蔵することができたという。
随の「義倉(ぎそう)」と呼ばれたものは、凶作の際に農民に与えるものだったが、次第に税の要素を強くしていった。
そして、いずれも戦争のための備蓄庫となっていった。
そして現在、中国ではロシア支援と称して再び、国家による食料備蓄を始めたようだ。
歴史を見れば何故かは理解できるだろう。中国は着々と準備しているのだ。
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ロシアのウクライナ侵攻により、にわかに小麦などの不足が騒がれている。
残念ながら日本の小麦は約84%を輸入に頼っている。戦火のウクライナからも9万トンほど輸入しているのだ。
原発への攻撃があったとの報道もある。コントロール不能となれば、その被害はウクライナの穀倉地帯だけで無く、ロシアを含め隣国に及ぶことになるだろう。
ウクライナ穀倉地帯
日本の食糧自給率は令和2年で37%まで落ち込んでいる。しかし脳天気な政府は令和12年度の目標を45%と「食料・農業・農村基本計画」で閣議決定しているのだ。
国民の食料確保は最も重要で根幹の政策だ。
「食料は、人間の生命の維持に欠くことのできない基礎的なものであること から、不測の要因により需給がひっ迫するような場合においても、国民への 安定的な供給を確保していくことは、国の基本的な責務である」(食料・農業 ・農村基本法第2条)としているが、もう領民が飢え死にした江戸時代のようにしてはならない。太平洋戦争の戦中・戦後の飢えを国民に与えないことが、政府の第一義の責任であり、そのことを再々度考えて欲しい。
もしもの仮定はしたくないが、中国が台湾侵攻をすれば日本は必ず戦禍に巻き込まれる。
このとき、日本の食料備蓄はどうなっているだろうか。
令和元年の政府発表では、米100万トン、小麦2,3ヶ月、トウモロコシ100万トンである。
諸外国からの食料輸入を断たれたら、日本国民は半年後に飢えの事実と向き合うだろう。
それゆえに再度、自給率向上のために農林水産業の現場での再生産や生産強化を考えることが大切だ。
消費者も一緒に考えて欲しい。
あなたの家からパンが、パスタが、うどんが消える危機が、今、迫っていることを。

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