一覧たび談

今さらだが五輪の意義はなんだ

都内のコロナ陽性者は拡大の一方で7月24日に開会式を迎える五輪。
なんのために開催するのか今回のTOKYO2020の意義をだれも説明しない。
日本にとって、この五輪の価値は何だろう?
世界最大の国ではないけど国より権限を持つ団体の大イベントは、その時々で国威発揚の道具となってきた。いわば権力者が力を保持するため、庶民の不満のはけ口をずらしたものだ。
国内でも江戸時代から領主が盛大な祭りを進め、人心を掌握し象徴としての権力維持に努めた。
非常事態宣言下の五輪は現実と乖離した不要な官製イベントと捉える人もいる。
前回の東京大会は戦後の復興を世界にアピールした大会だった。
今回も「復興五輪」と銘打っているが、福島にはまだ自宅に帰ることができない避難民がいる。
「コロナに打ち勝った大会」と言うが、とてもそうした状況にない。
代表として参加するスポーツ選手は、人がマネできないような練習をしてきた。人間がここまでできるかと言うパフォーマンスを見せてくれるだろう。
金メダル金メダルと煽るメディアは商業主義の煽動者でしかない。
JOCや政権、主催の東京都知事は「何のために開催するか」を明確に語らないと行けない。
大リーグで大谷選手が大きく報道され、メジャーリーグの救世主といわれるが、この大谷の活躍を見て野球選手を目指す子ども達が増えるかも知れない。子ども達がトップアスリートに憧れ、競技を目指すようになれば、大会はある意味で成功だろう。
世界中から人が集まり競う、交流する、手を繋ぐ大きな意義もある。ラグビーワールドカップでは桜ジャパンの活躍もさることながら、ホスト国としての素晴らしさが注目を集めた。

史上初となる一年延期となったTOKYO2020は、あと数日で始まるのに開催の賛成反対が渦巻く。無観客で行う意義も見えない。
五輪に大義はあるのか?なぜそれをIOCやJOC、ホスト国の日本政府や東京都は、明確に発信しないのか?
コロナ禍の強行開催だが、新たな世界に向けて発信できるメッセージはあるだろう。
is

Pocket

コメント

QRコード