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	<title> &#187; 地域再生</title>
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		<title>改めて地域再生を考える6</title>
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		<pubDate>Mon, 15 Jun 2026 23:42:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[改めて地域再生を考える6 　No.5では家庭の総有を書いた。ちょっとその具体事例を考えて見ましょう。 　“夫が家族に知らせずに「宝くじ」を購入、それが高額当選した。さて妻はその半分を受け取れるか” 　ここで有名な判例を紹 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>改めて地域再生を考える6<br />
　No.5では家庭の総有を書いた。ちょっとその具体事例を考えて見ましょう。<br />
　“夫が家族に知らせずに「宝くじ」を購入、それが高額当選した。さて妻はその半分を受け取れるか”<br />
　ここで有名な判例を紹介する。夫が婚姻中、自分の小遣いで継続的に購入していた宝くじが約2億円当選した事案です。東京高等裁判所 平成29年（2017年）3月2日決定<br />
　夫は「自分の小遣いで買ったのだから自分の財産だ」と主張しましたが、裁判所は、<br />
●宝くじ購入資金の小遣いは夫婦の収入から出ている<br />
●当選金は住宅ローン返済や生活費に使われた<br />
●当選金を原資として形成された財産は夫婦生活の中で維持された<br />
として、当選金を原資とした財産は夫婦共有財産であり、財産分与の対象になると判断。「偶然の当選であっても、婚姻共同体の資金から生まれ、その利益が家族生活に組み込まれたなら共有財産になる」ということを示した。<br />
　これが家庭の総有論拠になるのです。<br />
■地域の総有の具体例<br />
　さてここで地域の総有の具体例をちょっと書きます。<br />
飯田市の川路地区は、1961年の「三六災害」による壊滅的な浸水被害をきっかけに、土地を天龍川が越水した高さまで、盛り土する「天竜川治水対策事業」(川路・龍江・竜丘地区)を実施。そして盛り土完成後、地主が個別に土地を売却せず、管理組合を設立しました。設立の理由はインターチェンジに近い平坦地ができたことで、“先祖代々の土地を売れば外部資本に買われる”“地元に利益が残らない”“地価格の上昇”のほか、将来のまちづくりを自分たちで決められなくなるという不安があったからです。<br />
地主が売却せず、土地管理組合を設立という事例は、日本の治水事業の中でも非常に特徴的な取り組みとして知られ、世界的にも注目されています。<br />
　この事例は「総有」的に一括管理・活用し続けている点から哲学者の金井壽男(かないひさお)氏が提唱した「関係総有」の具体例と言えるでしょう。<br />
現在の土地管理組合の運営は設立当初からの流れで、保留地管理に企業誘致、土地賃貸、宅地分譲、地域施設用地確保などを担っています。<br />
この地区には住宅地や商業施設、工業施設が立地し、飯田市南部の重要な市街地になっており、無秩序な開発を防ぎ、地価上昇益を地域内に残したこと、地域主体で土地利用を決定できた、道路沿いの地主だけが利益を独占する一人勝ちを防いだという評価がある一方で課題が出てきました。<br />
これは他地域で同様の利用権関係総有を実施するときの示唆となります。<br />
設立時の中心メンバーが現在は70～90歳前後になっており、創設世代がほぼ退場する時代に入りました。そのことで相続が発生し、一筆の土地に複数の権利者が生まれている点が問題となりつつあります。相続者は「なぜ組合を作ったのか」という原点が継承されていない点です。<br />
そのため管理責任の不明や利害対立も発生、当然、意思決定が困難になってきたのです。これは日本全国の共有地問題そのものと言えるでしょう。<br />
創設時は「地域を守る」が目的でしたが、世代交代し相続人が大都市に居住している場合、地域の未来より換金価値を重視する傾向が強くなります。<br />
　結果、「守る土地」から「維持する土地」へ課題が変わってしまったわけです。<br />
さらに組織自体の課題があります。<br />
利用権の関係総有は会社でも自治体でもない中間組織であり、創設時は信頼関係で成り立っていたものの、後継世代には存在しないのです。<br />
飯田の川路土地管理組合は、治水事業を契機にして成立した「個人所有を残しながら共同体で経営する」という大いなる実験であったかもしれません。<br />
■利用権と関係総有<br />
金井氏は財産や空間を共有するだけでなく、そこに生まれる「関係性」や「生活のプロセス」そのものをメンバー全員で分かち合い、担っていくという“人と人との関係性そのものの総有”とか、人間は孤立した個人ではなく、他者との関係性の中で生きる存在である」という前提に立ち、所有のあり方も関係性中心に捉えようとしています。<br />
対して、入会権(いりあいけん)やコモンズを再評価する動きの中で、「関係総有」や「関係論的総有」という表現が使われることがあり、ここでは、「その場に集まる人々の関係性（ネットワーク）が維持されているからこそ、その財産や価値が保たれる」という状態としています。つまり誰のものでもないが、関わる全員のものであるという動的な共有関係です。<br />
現在、「私有」や「公有」の限界が見えてきた中で、コモンズが世界的に見直されており「関係総有」は、単に古い村社会のルールに戻るのではなく、「現代的なつながりやネットワークをベースにした、新しい共有の思想」を説明する言葉として、エコロジー思想や地域再生、自治論の文脈でたびたび参照・提唱されているのです。<br />
つまりそれは「関係総有」という概念そのものと言えますし、むしろ、その「所有から利用へ、そして利用の総有化へ」というシフトこそが、この概念が現代において提唱される最大の理由だと言えます。<br />
近代の所有権は「私のものは、どう使おうが自由」という思想がベースです。だからトランプ大統領などは米国の領有・所有に拘り、様々な摩擦を生んでいるのです。<br />
しかし本当にこのままで良いのでしょうか？<br />
皆さんがご承知のように、過疎地域では山林や農地、家など管理できない状況が続いています。ここに「利用の総有化」を持ち込むと、意味合いが大きく変わります。<br />
まず、誰の所有物(あるいは公有地)とする「名義」にこだわらなくなる。その誰でもない土地や家を活用して、価値を生み出す、または享受するコミュニティ全体で、利用のルールやプロセスを共同で担うことが可能となります。つまり「どうみんなで使うか」に焦点を当てる点で、共同化は総有化することになるのです。<br />
　現代版の「シェアリング」になるわけで、それがカーシェアではなく「土地」ということです。<br />
入会権などは、その土地に生まれたという「固定的な身分」に基づきますが、内外の関係者が「利用の総有」をすることで、流動的でオープンな「利用のネットワーク」へと変貌するのです。<br />
「利用の総有化」は個人所有から、住民だけで無く賛同する外部からの参加を促し、地元だけでは棚上げしていた資産を有効に活用するチャンスとなるでしょう。</p>
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		<title>改めて地域再生を考える5</title>
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		<pubDate>Mon, 15 Jun 2026 23:41:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[前回、家庭の総有を書いたが、家父長制を基にした家の仕組みが整うと、女性は端に追いやられ対等な権利は剥ぎ取られ総有は消滅していく。それがつい最近までの日本社会でした。家事・育児・介護の負担が女性に偏りやすく、男性の育児休暇 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>前回、家庭の総有を書いたが、家父長制を基にした家の仕組みが整うと、女性は端に追いやられ対等な権利は剥ぎ取られ総有は消滅していく。それがつい最近までの日本社会でした。家事・育児・介護の負担が女性に偏りやすく、男性の育児休暇も増加しているものの家庭では固定的な性別による役割分担は相変わらず存在しています。<br />
■農村は相変わらず「男社会」<br />
「男女共同参画社会基本法」(平成11年法律第78号)が施行されてから、すでに27年が経過しましたが、政府自身も男女共同参画の取組が十分に進んでいないことを認めています。大企業では女性役員の増加など、ダイバーシティ推進の成果が見られる一方で、意思決定層への女性参画は依然として十分とは言えません。<br />
市町村の男女共同参画計画についても、国は市区町村で100％、町村で85％の策定率を目標としています。しかし、その目標自体の低さを見ると、地方における実効性には依然として大きな課題が残されていると言わざるを得ません。<br />
こうした状況を見ると「田舎にはダイバーシティが存在しない」と受け取られても仕方がない面があります。特に「これがこの地域の常識だ」という同調圧力、男性ばかりが集まる地域の会議、さらには「女性は台所に立つものだ」とする価値観がいまだに残る地域もあります。<br />
こうした古い体質が「田舎は生きづらい」というイメージを生み出しています。これでは、地域に女性を定着させたい、あるいは移住者を増やしたいと考えても成果は期待できません。全国各地で「暮らしやすい地域です」とPRしても、地元の若い女性は都市部へ流出し、移住希望者も二の足を踏むでしょう。<br />
だからこそ、ダイバーシティ推進を市町村の重要政策として位置づけ、具体的な施策を実行していく行政の姿勢が求められます。<br />
特に人口減少が進む地域では、人間関係が密になるという特徴があります。それは助け合いというメリットを生む一方で、監視や同調圧力というデメリットにもなります。<br />
行政職員も地域内に居住していれば、24時間地域社会の目にさらされているような状況になりがちです。また、移住者は何年経っても「来たり者」と呼ばれ、既存住民との間に見えない境界線が引かれることがあります。<br />
その結果、目立つ行動を取りにくくなり、既存の慣行や価値観に異議を唱えにくい雰囲気が生まれます。異質な存在が排除されやすい構造が残っているのです。<br />
残念ながら、このような価値観は地域の中で再生産されやすい傾向があります。<br />
対立を避けるために波風を立てないことが重視され「地域の和」を守ることが最優先される。制度やルールよりも空気が優先され、問題提起をする人が「面倒な人」と見なされることも少なくありません。<br />
このように地方には「変えにくい、変わりにくい」条件が幾重にも重なっています。<br />
しかし、それを打破しない限り地域に未来はありません。変化を起こすためには、まず首長が明確な意思を示すことです。そして行政組織全体にその方針を徹底し、ダイバーシティ推進の取組を明文化するとともに、議会や地域団体にも協力を求めていく必要があります。<br />
近年では、PTAや自治会など地域役員の担い手不足も深刻化しています。<br />
地方で変革が進まない原因は、必ずしも個人の意識だけにあるわけではありません。むしろ制度や組織の構造設計に課題があります。理念を唱えるだけではなく、日常の役割分担や参加ルールの見直し、デジタル化を含めたインフラ整備などによって支えていく必要があります。<br />
つまり、「考え方を変えましょう」という精神論だけでは不十分なのです。<br />
「昔からこうしてきた」という慣習や、透明性の低い非公式な合意形成の仕組みを見直し、誰もが参加しやすい地域運営へと転換していくことが求められています。<br />
■本当の問題は「男社会」ではなく「閉鎖的な共同体」である<br />
　農村の課題を単純に「男性中心社会だから」と捉えるだけでは本質を見誤ります。<br />
実際には、男性であっても若者であれば発言力は弱く、移住者であれば地域の中心には入りにくい状況があります。つまり問題は性別だけではなく「誰が意思決定に参加できるのか」という共同体の構造そのものにあるのです。<br />
農村社会は長い歴史の中で、限られた人口で地域を維持するために強い共同性を育んできました。水路管理から山林利用、祭礼運営、相互扶助など、一人ではできないことを集団で支える必要があったからです。<br />
その共同性は地域の大きな財産でした。<br />
しかし人口減少社会に入った現在、その共同性は時として排他性へと変化しました。<br />
「昔からこうしている」 「前例がない」 「よそ者には分からない」など、こうした言葉は、地域を守るために使われる一方で、新しい挑戦や多様な価値観を受け入れない壁にもなっています。<br />
本来、共同体は地域を支えるための仕組みでした。しかし共同体そのものを維持することが目的になると、変化を拒む組織へと変質してしまいます。<br />
人口減少時代に必要なのは、共同体を解体することではなく、再構築することです。<br />
そのヒントになるのが「総有」という考え方です。<br />
総有とは、単なる共有財産ではありません。地域に関わる人々が責任と権利を持ちながら共同で管理する仕組みです。そこでは所有者か否か、地縁があるかないかだけではなく、「地域に関わる意思を持つ人」が主体となります。<br />
従来の農村共同体は、血縁・地縁によって構成されていましたが、人口減少社会では、その枠組みだけで地域を維持することは困難です。<br />
女性や若者、移住者、二地域居住者など、これまで周辺に置かれていた人々が意思決定に参加しなければ、地域を支える担い手そのものが消滅してしまいます。<br />
ダイバーシティとは単なる男女比率の問題ではないのです。<br />
地域を維持するために、多様な主体が参画できる仕組みをつくることです。人が減ることは、意思決定に参加する人が減ることであり、少数の意思決定は地域の持続性で危険な兆候となりかねません。<br />
人口減少を最悪な事態としてどれほど論議しても誰も止められません。<br />
これからの農村に必要なのは「男社会からの脱却」だけではなく「閉鎖的な共同体から開かれた総有型共同体への転換」なのです。<br />
地域を守るために変わるのではありません。変わることによって初めて地域を守ることができるのです。</p>
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		<title>改めて地域再生を考える4</title>
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		<pubDate>Mon, 15 Jun 2026 23:40:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[■新たな再生手法は「総有」 日本国中すべての集落や農地を保全するには「そもそも」人が足りません。 いちばん簡単なことは守る範囲を絞ることですが、そうすると切り捨てられる地域や住民が発生することになりますね。 　トカゲの尻 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>■新たな再生手法は「総有」<br />
日本国中すべての集落や農地を保全するには「そもそも」人が足りません。<br />
いちばん簡単なことは守る範囲を絞ることですが、そうすると切り捨てられる地域や住民が発生することになりますね。<br />
　トカゲの尻尾切りではないですが、本体は生き残る確率はあがるものの、切られた尻尾は、暫くピクピクと動いているものの長くは続きません。<br />
　尻尾だけでは生きられない。それが普通です。それでも、もがきたい、あがきたいなら尻尾自らで、生き残る術を考えなければなりません。<br />
　さてその窮地でどうするか？<br />
土地所有では個人の「私有」と自治体の「公有」、あるいは国家が所有する「国有」に分けられます。<br />
しかし日本には、そこに当てはまらない「共有」や「総有（そうゆう）」が存在します。<br />
「共有」は、特定の共同体が共同で利用する土地・資源を指し、入会林や共有林、茅場（草地）、水路、漁場が代表的なものです。<br />
「総有」は一般的に“土地などが共同体全体に帰属し、個々人が分割持分を持たないとする所有形態”のことを指します。「共有」と「総有」の違いは、個人が持ち分を有し、その自己の持ち分を処分可能する共有に対して、総有は集団として財産を所有し個人の持ち分がなく、個人による処分はできないという点です。<br />
■家庭の「総有」をふりかえる<br />
限界集落問題の本質は、人口減少ではなく「総有の崩壊」と見ることもできます。<br />
実は歴史的に日本社会は「総有」によって維持されてきました。<br />
それは集落や地域だけで無く、家庭も総有が一般的でした。家庭では家事や育児、介護など、対価の交換ではなく「無償の共同労働」が内在化しているはずです。まあ家ではまったく動かない「ぐうたら亭主」とか「男子厨房に入らず」なんて、偉そうにしていた男は昔からいましたけど（笑）<br />
そのキッチンは家族だれでも使用できます。もちろんトイレや風呂も同様で、個人所有ではありません。つまり総有をしているわけです。<br />
最近ラジオでこんなことを聞きました。<br />
同棲をしている中で、買い物をした生鮮食料にまで名前を書き、所有権利を明確にしているとのこと。これは総有が崩壊した姿と言えます。<br />
集落共同体は総有の家庭の集合体でした。すなわち最小の自治プロトタイプであり、その形が崩れれば、共同体という1つのコモンズが衰退していくと考えれば良いでしょう。<br />
　家庭の総有機能は、見落としがちな社会インフラというより、見ようとしなかった社会インフラであるといえます。<br />
その喪失しかけている家庭の総有から再考しないと集落や地域共同体の再生など絵に描いた餅になる可能性があります。</p>
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		<title>改めて地域再生を考える3</title>
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		<pubDate>Thu, 11 Jun 2026 07:02:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[■守るエリアを選ぶしかないか 過疎化、高齢化したエリアを全て守れるか？という問いに、明快に答えられる人は高名な学者を始め専門家と言われる方、地域で実際に頑張っている方々でもいないでしょう。 明らかに従来の市町村の体制では [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>■守るエリアを選ぶしかないか<br />
過疎化、高齢化したエリアを全て守れるか？という問いに、明快に答えられる人は高名な学者を始め専門家と言われる方、地域で実際に頑張っている方々でもいないでしょう。<br />
明らかに従来の市町村の体制ではカバーできないほど過疎山村エリアは疲弊しています。<br />
実際、分散した集落や農地すべてを守るのは物理的に不可能な状況です。<br />
集落や農地だけでなく、上下水道や橋、トンネル、公共施設でさえ維持できなくなる世界が迫っているのです。<br />
「全部守る」ことができないなら絞るしかない。<br />
残念ながら、これが事実です。受け止めるしかないのです。<br />
かつての農山村では、農地や里山の利用、草刈り、薪炭林の管理、山道の維持などの日常的な営みを通じて、人々は意識せずとも森や田畑を管理してきました。<br />
しかし人口減少や高齢化によって、その機能は急速に弱まりました。耕作放棄地や放置林、そして空き家が増加したのです。<br />
その結果、どうなっているでしょう。<br />
山間部の土砂崩落や土石流、山火事、下流域の都市部の氾濫、洪水など様々な災害を引き起こす要因となりました。<br />
つまり人口減少は単に経済が縮むことではなく、これまで中山間地の集落が無償で維持してきた山や川の保全ができなくなっていることが大きな問題なのです。<br />
■崩れた境界を誰が再生するのか<br />
地方や山間部の人口減少は、国民の生命を守る力が失われることを意味しています。<br />
昨今の異常とも言えるクマ出没は、山と里の境界線が喪失したことも要因です。既に人間界、それも都市部までクマだけでなく、鹿にイノシシ、サルなどが頻繁に出没するようになりました。これは山の食物環境が大変な状況なのではなく、山と里の境界が消え、人間社会は野生動物にとって住みやすい環境になってきたという構造変化なのです。<br />
かつての農山村は、薪と取り腐葉土を集め、放牧や焼き畑農業を営むなど、山との共生社会が存在しており、そのため日常的に山を歩いていました。この人間活動によって形成されたこの空間は、人と自然の間の暗黙の緩衝帯が形成されていたのです。<br />
昨今の様々な環境問題は、グローバルにみれば地球温暖化でしょうが、身近で見れば人口の不均衡が大きな要因です。野生動物問題は、人口減少社会が最も目に見える形で現れた環境悪化現象であり、この問題を単なる鳥獣被害対策や捕獲強化という狭隘な出来事に留めてはいけません。集落周辺の草刈りや緩衝帯の再生、放棄農地の管理、里山整備などに従事する担い手は著しく不足しています。崩壊しつつある境界そのものは、国防として再構築する取り組みが必要と言えるでしょう。<br />
空気や水はタダではありません。人口が激減する山村上流部の努力があるからです。もちろん洪水の制御も同様で、安全には多大な費用が掛かります。<br />
その一翼を担っている地方の住民に手を貸してください。</p>
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		<title>改めて地域再生を考える2</title>
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		<pubDate>Thu, 11 Jun 2026 07:01:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[知らないことは幸せか 総務省が公表した2025年国勢調査の速報値によれば、日本の人口は前回調査（2020年）から309万6575人減少しました。 人口減少は、もう一時的な現象ではありません。完全に常態化しています。 それ [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>知らないことは幸せか<br />
総務省が公表した2025年国勢調査の速報値によれば、日本の人口は前回調査（2020年）から309万6575人減少しました。<br />
人口減少は、もう一時的な現象ではありません。完全に常態化しています。<br />
それなのに、政府のさまざまな政策はほとんど効いていない。<br />
東京圏（東京・神奈川・埼玉・千葉）の人口は3698.6万人。全国の30.1％です。<br />
日本全体では人が減っているのに、東京への一極集中はむしろ加速している。<br />
これが今の現実です。<br />
メディアは「日本の人口減少が止まらない」と騒ぎます。けれど東京圏に住む人たちには、その危機感はほとんど届かないでしょう。<br />
生活が成り立っている場所にいる人ほど、地方の崩壊は「どこかよその話」に見えるからです。<br />
徳川家康が言ったとされる「生かさず殺さず」は江戸時代の農政を表す言葉として知られています。<br />
重い負担を課しながらも、一揆を起こすほどには追い詰めない。ぎりぎり生かして、従わせる。<br />
この構図、今の地方政策とあまりにも似ていませんか。<br />
「どこに住んでいても、同じような行政サービスが受けられる」<br />
もしそんなふうに思っているなら、それは幻想です。<br />
現実は違います。<br />
すでに地域によって、守られるものも、切り捨てられるものも違ってきているのです。<br />
それでも多くの人は、自分の暮らす地域がどこまで弱っているのかに無関心です。<br />
知らないから「まだ大丈夫」とか、知らないから、「これでいい」と思ってしまう。<br />
そうです。<br />
知らないことは、ある意味では幸せかもしれません。<br />
でもそれは、問題が存在しないからではなく、問題を直視しなくて済んでいるだけです。<br />
先送りして、見ないふりをして、忘れたことにする。<br />
その間にも、地域は静かに、確実に弱っていきます。<br />
このままなら、弱小自治体は消えます。<br />
集落も消えます。店がなくなる。学校がなくなる。働く場がなくなる。支える人がいなくなる。守る仕組みもなくなる。最後には、「住み続ける」という当たり前そのものが成立しなくなります。<br />
それでも国が何とかしてくれる。行政が守ってくれる、誰かが助けてくれると思いますか。そのうち誰かが動いてくれるなどという期待だけでは、地域は残りません。<br />
待っていても、誰も助けてはくれないのです。<br />
本当に必要なときには、もう手遅れかもしれません。<br />
だからこそ、まず自分の住む地域を知るべきです。<br />
どんな問題を抱えているのか。何が失われつつあるのか。何がまだ残っているのか。<br />
どんな魅力があり、どんな可能性があるのか。<br />
それを知って欲しい。<br />
理解したら、周りの人に伝えてください。共有してください。そして、行動してください。<br />
大きなことでなくていい。無関心をやめること。現実を知ること。声に出すこと。<br />
地域のことを自分ごととして語ること。<br />
その一歩がなければ、何も始まりません。<br />
地域の未来は、誰かが与えてくれるものではありません。<br />
そこに住む人が守ろうとしなければ、消えていくだけです。<br />
危機は、もう目の前にあります。<br />
気づいた人から動くしかない。<br />
今、動かなければ、本当に何も残らなくなります。</p>
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		<title>改めて地域再生を考える1</title>
		<link>http://tiiki-saisei.jp/2330/</link>
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		<pubDate>Thu, 11 Jun 2026 07:00:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[現場の実情から見える課題と展望 いま、日本の農村は「縮重（しゅくじゅう）社会」という、かつてない大きな変化の中にあります。人口減少と少子高齢化が重なり、このまま何もしなければ2060年には人口が現在の3分の2まで減り、4 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>現場の実情から見える課題と展望<br />
いま、日本の農村は「縮重（しゅくじゅう）社会」という、かつてない大きな変化の中にあります。人口減少と少子高齢化が重なり、このまま何もしなければ2060年には人口が現在の3分の2まで減り、4分の1以上の自治体が消滅する（いわゆる増田レポートや人口推計で頻繁に使われる定型表現）という厳しい予測も出ています。<br />
これまで私たちの村や町は、独自のルールで助け合い、自治をつないできました。しかし、人が減り続ける中で「管理する人がいない」「話し合いがまとまらない」といった問題が噴き出しており、これまでの「右肩上がりの時代」に作られた仕組みが、もはや限界を迎えているのです。<br />
特に大きな課題は、次の3点です。<br />
第一に、今の制度が「維持」することばかりを前提としている点です。学校や水路、道路といった生活基盤は、利用者が減っても簡単にやめることができません。無理に形だけを維持しようとするあまり、かえって将来の大きな財政負担となって重くのしかかっています。<br />
第二に、お金の使い道が過去のまま固まっていることです。国から配分される予算も、昔ながらの施設維持や道路整備に偏りがちで、今の暮らしに本当に必要なところへ柔軟に回せない構造になっています。<br />
そして第三に、一番根深いのが「先送り」の問題です。施設の閉鎖や集落の再編は、誰だって反対したくなるものです。選挙を気にする首長や議員も、嫌われる決断を避けがちです。その結果、本当の苦境を隠したまま、気づけば「名前ばかりの自治」になり、現場の住民に過剰な負担が押し付けられているのが実情です。<br />
「どこに住んでも一律のサービス」という建前と、現場の暮らしには大きなズレが生じています。いま必要なのは、ただ現状を維持することではなく、人口が減る現実を直視し、どう「戦略的に縮んでいくか」を前向きに議論することではないでしょうか。地域の未来を次世代につなぐために、今こそ自治のあり方を見つめ直す時が来ています。</p>
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		<title>「縮重社会」で自治を再定義する(1)</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Jan 2026 01:17:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[最近、自分の住んでいる街で「あれ？」と思うことはありませんか？ 古くなった道路の工事がなかなか始まらなかったり、近所の公共施設がひっそりと閉鎖されたり。 いま、日本中の自治体が「人口減少」と「お金の不足」という、かつてな [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>最近、自分の住んでいる街で「あれ？」と思うことはありませんか？ 古くなった道路の工事がなかなか始まらなかったり、近所の公共施設がひっそりと閉鎖されたり。<br />
いま、日本中の自治体が「人口減少」と「お金の不足」という、かつてない二重苦に直面しています。 私たちは、これまで当たり前だった「右肩上がりの成長」から、どうやって賢く、誇りを持って縮んでいくかという「縮重社会（しゅくじゅうしゃかい）」の真っ只中にいます。<br />
特に農山村では、状況はより深刻です。 草刈りや水路の管理、お葬式の助け合い……。 そこには「住む場所」だけでなく、守るべき「暮らしの仕組み」があります。 でも、それを支える人がいなくなれば、集落は維持できません。<br />
そんなとき、多くの政策は「どうにかして存続させよう」と、無理な延命策を繰り返してきました。 でも、本当にそれでいいのでしょうか？</p>
<p>なぜ私たちは「やめる」のが苦手なのか<br />
実は、日本人にとって「自治（自分たちのことは自分たちで決める）」という感覚には、独特の歴史があります。<br />
ヨーロッパでは、自分たちの暮らしを守るために戦って勝ち取った「権利」が自治でした。 でも、日本では古くから、自治は「お上（国）」から与えられた役割、という感覚が強いのです。<br />
そのため、私たちはどこかでこう思ってしまいます。 「行政サービスは、国や市が平等に与えてくれるのが当たり前だ」<br />
だからこそ、バスの路線が廃止されたり、施設が統合されたりすると、自分たちが「切り捨てられた」とか「負けた」と感じてしまう。反対運動が起き、決断は先送りされ、結果として地域全体が共倒れになっていく……。そんな光景が全国で繰り返されています。</p>
<p>「撤退」という名の、前向きな選択<br />
私はここで、あえて「撤退」という言葉を使いたいと思います。 でも、それは決して「逃げ」や「放棄」ではありません。<br />
「何を大切にし、何を次の世代へ繋ぐために、どの機能を手放すか」<br />
それを住民自らの意思で決めること。 これこそが、本当の意味での「自治」を取り戻すプロセスではないでしょうか。<br />
これまでの専門的な議論は、「いかに効率よく街をコンパクトにするか」という地図上の数字の話ばかりでした。 でも、本当に必要なのは「誰が、どの順番で、どう納得して決めるか」という、もっと泥臭くて、血の通った話し合いのはずです。</p>
<p>自分たちの物語を、自分たちで描く<br />
国が決めた一律のルールに従う必要はありません。 その土地には、その土地だけの歴史があり、文化があり、暮らしがあります。<br />
「縮む」ことは、消え去ることではありません。 大切なものを守り続けるために、不要な重荷をそっと下ろす。 それは、私たちが尊厳を持って生き抜くための、クリエイティブな戦略です。<br />
「いつかなくなる」ことを恐れるのではなく、「どう畳んで、次に繋ぐか」。 そんな、新しい自治の物語を、皆さんと一緒に紡いでいきたいと思っています。</p>
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		<title>農村自衛隊に思う</title>
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		<pubDate>Fri, 16 Jan 2026 00:43:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[私がこのタイトルを思いついたのは地域おこし協力隊制度が発動した次の年だった。 現在考えられている制度とは違うが、とにかく過疎農山村の農業農村を守るにはどうしたら良いかと考えた1つのアイデアであった。 思いついたら行動する [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>私がこのタイトルを思いついたのは地域おこし協力隊制度が発動した次の年だった。<br />
現在考えられている制度とは違うが、とにかく過疎農山村の農業農村を守るにはどうしたら良いかと考えた1つのアイデアであった。<br />
思いついたら行動する。<br />
総務省は個人を送り込む制度。農水省は団体で送り込む制度ができないか。<br />
困った地域に集団で送り込みには、基本的な農業を学ぶ必要がある。<br />
そこで目を付けたのが都道府県にある「農業大学校」であった。<br />
当時、農業大学校は定員に達していない赤字経営で農地も余っていた。<br />
自衛隊の拠点はここにしよう！<br />
自衛隊員だけで無く一般もごちゃまぜにした一個小隊(20～50人)として、分隊で派遣する。<br />
そんな感じで資料作成をして、意気揚々と農村政策に持参し、当時の課長に提案した。<br />
だが「自衛隊って言葉が引っかかる」の一言で、中身を吟味せず日の目を見ることがなかった。<br />
そんな没ネタが10年以上経過してよみがえるようだ。</p>
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		<title>燃え尽き症候群にしない</title>
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		<pubDate>Fri, 14 Nov 2025 02:28:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>

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		<description><![CDATA[かつて地域づくりで頑張った方々が鬼籍に入ったり、引退している。 一生懸命地域を盛り上げようと粉骨砕身で活性化してきたが、次の世代にバトンタッチしようとしたものの次世代が育っておらず終わってしまったというケースもある。 「 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>かつて地域づくりで頑張った方々が鬼籍に入ったり、引退している。<br />
一生懸命地域を盛り上げようと粉骨砕身で活性化してきたが、次の世代にバトンタッチしようとしたものの次世代が育っておらず終わってしまったというケースもある。<br />
「俺たちはこれだけ頑張ってきた。さすがに疲れたので休ませてくれ」と言われたこともある。<br />
いわゆる燃え尽き症候群に陥っているのだ。<br />
その燃え尽き症候群になってしまった地域は悲惨である。<br />
現在国は、様々施策や助成事業の飴と鞭で地域の尻を叩く。<br />
その一番手がインバウンド施策だろう。<br />
申し訳ないが日本の過疎地まで幻夢を見せる施策は、早晩終結を向かえるだろう。<br />
施策の根っこに『哲学』がない経済論理だけだからだ。<br />
ゆえに地域人材が燃え尽き症候群にならないよう、地方自治体は熟慮願いたい。<br />
諸課題を抱え、何とかしたいのは理解できるが住民は人材だ。<br />
今こそ風土改革のチャンスだ。<br />
未来に向け、住民を行政の都合やトップのパフォーマンスで未来へ誘ってはいけない。<br />
成果は持続する社会環境を創ることだ。<br />
そのプロセスで住民の達成感となるよう仕込んで欲しい。<br />
<div id="attachment_2267" style="width: 310px" class="wp-caption alignnone"><a href="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/4a08ab2262221ffef192c1be926db9fb.jpg" rel="lightbox[2266]"><img src="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/4a08ab2262221ffef192c1be926db9fb-300x227.jpg" alt="OLYMPUS DIGITAL CAMERA" width="300" height="227" class="size-medium wp-image-2267" /></a><p class="wp-caption-text">OLYMPUS DIGITAL CAMERA</p></div></p>
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		<title>賢くダウンサイジングする</title>
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		<pubDate>Thu, 13 Nov 2025 03:48:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[井上]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[地域再生]]></category>
		<category><![CDATA[廃校活用]]></category>

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		<description><![CDATA[最近、地方自治体が財政逼迫との報道が多くなっています。 そこに暮らす住民が残っていながら“自治体の消滅危機”が目前に迫っているのだ。 岡山県の美咲町は、平成17年に３町(久米郡中央町、旭町、柵原町)が合併した町で、「卵か [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>最近、地方自治体が財政逼迫との報道が多くなっています。<br />
そこに暮らす住民が残っていながら“自治体の消滅危機”が目前に迫っているのだ。<br />
岡山県の美咲町は、平成17年に３町(久米郡中央町、旭町、柵原町)が合併した町で、「卵かけご飯」の発祥地と言われる。<br />
平成30(2018)年に就任当初、「長期計画も財政ビジョンも町に存在せず、それぞれが勝手にやるだけで課題解決の姿勢も政策立案の体制や機能もなかった」と青野高陽町長は言う。<br />
だが驚いていても町政は進まない。危機的な財政状況を知ると早速改革に動いた。<br />
合併時16,500人の町は、現在12,647人(令和6年7月)と、合併した町1つ分が消えた。<br />
そのため町が出した答えは、「賢く収縮するまちづくり」を標榜し、「子どもの幸せ最優先」と「地域住民が主役」を２大方針に掲げ、人口減少に見合ったまちの大きさにダウンサイジングする中で、住民生活を守りつつ、将来に負担を残さない持続可能なまちづくりを目指した。<br />
青野町長は「何かを始めるには何かを削る覚悟が必要」と公共施設の統廃合を推進していく。<br />
その規模は３７施設の解体に４施設の売却と大規模な整理を計画し、順次進める一方で新たに機能集約をした複合施設を設置している。<br />
<strong>■壊すだけでなく、必要なものをこじんまりと作る</strong><br />
先日埼玉県や福岡県であった下水道陥没事故などが示すように、必要不可欠な上下水道や橋・トンネルなど道路関係の老朽化は喫緊の課題でありながら、財源不足で遅々として進まない。<br />
ましてや老朽化した公共施設を更新する費用が捻出できないとする自治体が数多くある。<br />
人口1人当たり建築系公共施設が全国平均の２倍以上あった町の維持費は年平均6億円を費やしていた。そこで町長就任から30年間で公共施設の延べ面積を財源ベースで46％減らす再編・集約を打ち出した。<br />
ただし、やみくもに壊すとか撤去するのではなく、公民館や図書館、保健センターなど地域に不可欠なものは、施設を3つ壊すかわりに、こじまりとした施設を1つくるようにした。<br />
“「物置庁舎」が示す覚悟”とメディアが紹介している役場本庁は「シンプル・コンパクト・フレキシブル・ローライフサイクルコスト」のコンセプトで、プレハブの庁舎で「ガリバリウム鋼板で天井も低い。雨が降るとうるさいんだよ。」と町長が笑って言った。<br />
岡山県内の庁舎建築単価は、1㎡当たり58万円以上だが、美咲町の庁舎は何と約30万円に抑えることができた。<br />
過疎自治体でさえ、豪華な庁舎を作る傾向があるが、いかに無駄遣いせず今、必要なインフラ整備は何かを体現したように感じる。<br />
<a href="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/98304560a8d19cb7244a4d3f2eff892d.jpg" rel="lightbox[2261]"><img src="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/98304560a8d19cb7244a4d3f2eff892d-300x225.jpg" alt="プレハブの美咲町役場" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-2262" /></a><br />
かつて私が勤めていた市での話だが、人口減少や財源の先細りが見えだしたため、長期計画でこれらを明記しようとしたが、議会から“右肩下がり”の計画はおかしいとの指摘があった。<br />
現在の地方自治体でも同じような発想がまかり通っていないだろうか。<br />
「出身地で毎年2000万円の赤字を垂れ流していた温泉施設や古い学校、プールを閉鎖するときは猛烈な反対署名もあった。街宣車が役場や自宅にやってきた。褒めてくれる人などほとんどいなかった」そうだ。<br />
温泉の廃止では5時間ほど住民説明会で批判されたと聞きました。<br />
それでも今までの延長線上に持続するまちは見えないと青野町長は覚悟をしたのだ。<br />
現在はそうした思いが徐々に住民に浸透し理解されるようになってきました。<br />
その先鞭を切り成果を見せたのが「みさキラリ」の愛称の美咲町多世代交流拠点で、役場本庁や公民館、図書館、保健センター、物産センターなどを集約や廃校を活用した「あさひなた」（旭地区多世代交流拠点）の結果だろう。<br />
<a href="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/ed13c304f0a20470605335f49bb2cdf31.jpg" rel="lightbox[2261]"><img src="http://tiiki-saisei.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/ed13c304f0a20470605335f49bb2cdf31-300x225.jpg" alt="廃校をリノベした「あさひなた」" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-2263" /></a><br />
美咲町ではこのように、アクセルとブレーキを同時に踏みながら縮む町の対応を日々行っている。<br />
青野町長の挑戦は、拡大路線の終焉を示す“地域の健康診断”でもある。<br />
縮むことを恐れず、町の体力に見合ったサイズに整える。その「賢い収縮」が、これからの地方の生きる道を照らしている。<br />
さすがに日本の人口が減り、地方経済が疲弊する中では活性化の特効薬はない。<br />
むしろ拡大しすぎた公共施設や事業を畳むことも必要だと美咲町で実感した。</p>
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